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- めざせ“噛める”子ども!第3弾 Dr.Eriの“かじり取り”のすすめ
2023.08.03 師田 依里 さん
歯の成長で注意すべきことは、上顎と下顎では骨の成長時期が異なることです。上顎は脳と同じ神経型の発達をし、0~4歳までに急激に大きくなり、12歳ごろに成長は終了します。これに対して下顎の発達は背骨などと同じ一般型で、身長が伸びる12~16歳ごろに成長力が高まります。このように成長リズムが異なるため、上顎が成長できていない子どもは歯並びに悪影響を及ぼす可能性があるので、しっかり飲み込む力をつけさせてあげることが大切です。上顎を成長させるのは、食べ物をしっかり噛み砕いて、舌の上にのせて舌を上顎に押し付けるように飲み込む動きが必要です。
ブロッコリーは
刺激度ナンバーワン!
かじる、噛むの練習に一番刺激的で望ましいといわれるのが、ゆでてやわらかくしたブロッコリーです。上はモシャモシャなのに下はゴツゴツ。「これは何者だろう」と考えるので、脳への刺激にもなります。ママがおいしそうに食べれば、自分もかじろうとするでしょう。食感も一様ではないところがさらに刺激的。こんなにいい食材はないですよ。
噛むことはすべてにつながる
上顎の成長が不十分だと受け口になるというお話をしました。受け口は大人になるほどそのギャップが大きくなるので、小さいときの受け口は早めに治しましょうとお伝えしています。少なくとも乳歯が生え、上顎が発達しようとするときに、本来の成長ができるようにしてあげてほしいというのが私の願いです。そのための“かじり取り”については、いつからとか、どんな食べ物からなどの目安はありません。子ども自身が好む物、親が食べるのを見て関心を持った物など、子ども主体ですすめてみてください。噛むことは脳を刺激し、体の機能を活発にし、すべてにつながっています。