2023.01.05 コープあいち
一段と寒い季節となり、インフルエンザや胃腸風邪などの心配が増えてきています。子どもがおなかをこわしたり高熱を出したりしたとき、何を食べさせたらよいか分からず困ったことはありませんか。今回は、子どもがこれらの病気になったときの食事のあげ方について、管理栄養士の山本理江さんが答えてくださいました。
おなかをこわしたとき
何も食べられず、
水分だけで大丈夫なのか不安です
嘔吐や下痢を起こすのは胃腸の炎症が原因なので、これらの症状があるときは食べさせないのが基本です。しかし、脱水状態にならないようにお茶、水、経口補水液などの水分は必ずあげてください。「戻してしまうから」といって水分を与えないのは絶対だめです。そして、回復してきたら消化のよい物から始め、少しずつ普通の食事に戻していきましょう。
吐き気、下痢は
無理に止めないで
食べ物を戻したり下痢をしたりする原因が感染症のときは、おなかに入った菌を外へ出すのが先決で、嘔吐や下痢は止めない方がよいです。食べ物を戻す場合は、胃酸も外に出てしまいミネラルバランスが崩れるので、イオン飲料を飲ませてあげるのもよいでしょう。
おかゆ・やわらかいうどんなど
回復食は消化のよい食べ物から
症状が軽くなって食事を再開するときは、脂質や繊維が少ない消化のよい物からにしましょう。早く元気になるようにと、お肉や繊維の多い野菜を食べさせても、胃腸が弱っているので十分消化できません。おかゆ、やわらくゆでたうどん、溶き卵、とうふ、白身の魚、野菜ならかぼちゃ、じゃがいもがよいですよ。
「病気だから特別」はNG!
お菓子より食べやすい食事を
病気でも、好きなお菓子なら食べる子もいます。何も食べないよりはよいだろうとお菓子をあげていると、治った後も食事よりお菓子を欲しがり、ママが困ることになります。栄養の面からも、食事の中で子どもが食べられそうな物を用意してあげてください。
体重が減っても焦らないで
治れば徐々に戻ります
食べられない日が続くと体重が落ち、心配になりますが、病気で減った体重は元気になれば間もなく元に戻ります。栄養をつけなくてはと焦ったりせず、やわらかく食べやすい物から少しずつ普段の食事に近づけていきましょう。