子どもと身近な自然探検昭和29年2月2日に名古屋市熱田区で生まれたときから昆虫少年。高校時代から植物青年に変身したのち成長が止まり、今も自然大好き人間のまま。森林の素晴らしさをPRする活動にまい進。瀬戸市在住。子どもと身近な自然探検昭和29年2月2日に名古屋市熱田区で生まれたときから昆虫少年。高校時代から植物青年に変身したのち成長が止まり、今も自然大好き人間のまま。森林の素晴らしさをPRする活動にまい進。瀬戸市在住。

春を誘う花 part1 カタクリの花

▲カタクリイラスト:北岡明彦さん▲カタクリイラスト:北岡明彦さん
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一刻も早く、この寒く長い冬が過ぎるといいですね。春が近づくと、野山には多くの花々が一斉に咲き始めます。山ではフクジュソウやカタクリ、野ではタンポポ類やハコベ類が早春を彩る草花です。

万葉集 巻19-4143 大伴家持 堅香子草の花をよじ折る歌一首「もののふの 八十娘子等が 挹み乱ふ 寺井の上の 堅香子の花」(もののふの やそをとめらが くみまがふ てらいのうへの かたかごのはな)万葉集 巻19-4143 大伴家持 堅香子草の花をよじ折る歌一首「もののふの 八十娘子等が 挹み乱ふ 寺井の上の 堅香子の花」(もののふの やそをとめらが くみまがふ てらいのうへの かたかごのはな)

堅香子(かたかご)は、カタクリの古名です。「雪国の春、乙女がにぎやかに水をくむ傍らでカタクリの美しい花が多数咲いていて、どちらもとても美しい」という意味です。千年以上も前から、日本人が野の花を愛でていたことが分かります。
料理で使う片栗粉は、今ではジャガイモなどのデンプンで作りますが、本来はカタクリの根塊のデンプンを使ったことから名付けられたのです。昔は私たちの身近にたくさんあったのでしょう。
3月下旬から4月上旬に、豊田市足助町の香嵐渓ではカタクリの大群落が一斉に咲きます。地上がピンクに染まりますので、ぜひお出掛けください。

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