憧れの昆虫
ミヤマクワガタ
多くのお父さんお母さんが、幼いころ、昆虫少年や昆虫少女になられたと思います。そのときには、夜、電燈に集まるカブトムシやクワガタムシを捕まえて飼ってみるのが、一番の楽しみだったと思います。中でも、ちょっと山の奥まで行かないと捕まえられない、ミヤマクワガタの雄が憧れの的でした。
ミヤマクワガタは奥山のコナラやアベマキの森にくらし、夜になると樹液や電燈に集まってくるのが見られます。名古屋近郊では、足助の香嵐渓より奥地で多く見られます。この辺では一番大きなクワガタで、時には体長7cmを超える大物も見つかります。頭部全体が戦国時代の武将の鎧のようで格好よく、特に、キバ(大腮 たいさい)の大きな雄が大人気でした。キバの小さな雄やキバのない雌は人気がなく、時に、ポイされることもありました。
残念ながらミヤマクワガタの成虫は、ひと夏しか生きられません。もし捕まえたら、少し飼った後は、もといた場所に逃がしてやってくださいね。