- トップページ>
- みて・きいて・さわって 自然とあそぼ♪>
- 聞いてみよう カッコウ・ホトトギス
聞いてみよう
カッコウ・ホトトギス
野鳥の声を聞いてみよう。
この夏に高原に出掛ける機会があったら、ぜひ、耳を澄ませてみてください。ウグイスやホオジロなどの小鳥たちの声に混ざって、ちょっと遠くで、「カッコー、カッコー」と鳴く声が聞こえてくることでしょう。
これが、その鳴き声から名付けられた、カッコウのさえずりです。
5月中旬から6月初旬にかけて、市街地でも、夜に、「テッペン、カケタカ」という鳴き声が、時々、聞かれます。僕の住んでいる、瀬戸市山口地区(海上の森の入り口で、愛知環状鉄道山口駅のすぐ近く)では、ここ数年、夏にもこの声が聞かれるようになりました。これは、ホトトギス(漢字で書くと不如帰)のさえずりです。
2種類とも、鳴き声だけでなく、繁殖方法も独特です。それは、托卵(たくらん)という方法です。自分たちではヒナを育てず、他の鳥の巣に卵を産みつけて、その鳥にヒナを育ててもらうのです。
特に、ウグイスの巣が狙われることが多いようです。この托卵性は、ホトトギス科の鳥だけが行います。日本では、ツツドリ(ポポポポと鼓を打つような鳴き声から命名)・ジュウイチ(鳴き声がジュウイチーと聞こえるので命名)と合わせて、4種類が夏鳥として飛来し、ツツドリは主にセンダイムシクイに、ジュウイチは主にコルリに托卵することが知られています。確かに、托卵する鳥と托卵される鳥の鳴き声を、同時に聞くことが多いように思います。
ウグイスなどの巣に産みつけられたホトトギス類の卵は、里親(?)の卵より数日前にヒナになり、産まれたばかりのヒナは、里親の卵を全部巣の外に落としてしまいます。そして、自分だけが順調に育ててもらいます。どうやってそんな能力を持つことができたのでしょう?
自然界って、本当に不思議なことばかりです。
きたおかあきひこ
北岡明彦さん
昭和29年2月2日に名古屋市熱田区で生まれたときから昆虫少年。高校時代から植物青年に変身したのち成長が止まり、今も自然大好き人間のまま。森林の素晴らしさをPRする活動にまい進。瀬戸市在住。