春を誘う花 part1 カタクリの花
一刻も早く、この寒く長い冬が過ぎるといいですね。春が近づくと、野山には多くの花々が一斉に咲き始めます。山ではフクジュソウやカタクリ、野ではタンポポ類やハコベ類が早春を彩る草花です。
堅香子(かたかご)は、カタクリの古名です。「雪国の春、乙女がにぎやかに水をくむ傍らでカタクリの美しい花が多数咲いていて、どちらもとても美しい」という意味です。千年以上も前から、日本人が野の花を愛でていたことが分かります。
料理で使う片栗粉は、今ではジャガイモなどのデンプンで作りますが、本来はカタクリの根塊のデンプンを使ったことから名付けられたのです。昔は私たちの身近にたくさんあったのでしょう。
3月下旬から4月上旬に、豊田市足助町の香嵐渓ではカタクリの大群落が一斉に咲きます。地上がピンクに染まりますので、ぜひお出掛けください。