春を告げる鳥 ウグイス
日本で一番有名な、春を告げる野鳥は、おそらくウグイスでしょう。そのさえずりである「ホー・ホケキョ」の声、聞いたことがあるでしょう。その背中の色の鶯色(うぐいす色)ですが、きっと、みなさんが思っている色(うぐいす餅の色で明るい黄緑色)とは違って、少しくすんだ茶色っぽい黄緑色をしています。うぐいす餅の色は、実は、メジロの背中の色なのです。
また、俗に言う「梅にうぐいす」も、本当はウグイスではなく、メジロのことなのです。メジロは花の蜜をなめるため梅の花によく来ますが、昆虫を主食とするウグイスは、あまり梅の花にはやってきません。
ウグイスには、3種類の鳴き声があります。「ホー・ホケキョ」はさえずりで、雌を誘うための縄張り宣言。「ケキョケキョケキョ…」と鳴く谷渡りは警戒の声で、春から夏にかけて聞かれます。「チャッ・チャッ」という笹鳴きは、主に冬の藪の中で出す声です。ぜひ、聞き分けしてみてください。