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百人一首に登場
ヤマドリの尾
少しずつ正月が近づいてきました。今年の年末には、親子で百人一首に挑戦してみましょう。百首の短歌の中には、植物が13種、鳥が5種、動物が1種、昆虫が1種もの生物が登場します。一度、じっくり百人一首を読んでみてください。
まあ、坊主めくりでもいいですが…。
みなさんご存じの、百人一首の本当の名前は「小倉百人一首」です。藤原定家が選者となって、奈良時代、鎌倉時代の600年に及ぶ長い期間に詠まれた和歌の中から、100首を選んだものだといわれています。
当時は、現在と違って、豊かな自然がごく身近にあったせいか、多くの動植物を詠んだ歌が含まれています。そのうち、鳥では5種類(ヤマドリ・カササギ・鶏・チドリ・ホトトギス)が登場します。身近な野鳥のスズメやツバメ、身近で見聞きできるウグイスやホオジロがないのは、選者の好みによるものでしょうか?
この歌の意味は、「(ヤマドリの尾羽のように)長い長い夜を(恋しい人と一緒ではなく)一人寝するのだろうか?(寂しいなぁ)」という、すこぶる単純なもので、ヤマドリ本体を詠んだものではありません。
それでも、詠み人の人麻呂は、きっとヤマドリを実際に見たことはあったでしょうし、長く美しい尾羽を拾ったことがあったかもしれません。そんなことを想像すると、楽しいですね。
きたおかあきひこ
北岡明彦さん
昭和29年2月2日に名古屋市熱田区で生まれたときから昆虫少年。高校時代から植物青年に変身したのち成長が止まり、今も自然大好き人間のまま。森林の素晴らしさをPRする活動にまい進。瀬戸市在住。