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一度は見てみたい花
ミヤマトベラ
広い愛知県には、さまざまな自然があり、植物観察に行ってみたい場所がいくつもあります。その中でも特別素晴らしい観察場所を、今回から6回シリーズで紹介したいと思います。
第1回は、新城市(旧鳳来町)の鳳来寺山を紹介しましょう。
鳳来寺は、約1300年前に利修仙人によって開山されたと伝えられ、後ろにそびえる鳳来寺山の中腹にある真言宗の名刹※です。麓からの石段は1425段もあり、登るにはちょっと決心が必要です。
しかし、この鳳来寺山は、入口となる仁王門(東照宮とともに国の重要文化財に指定)から標高695mの山頂まで、ずっと植物の宝庫です。中でも、世界中でも鳳来寺山周辺にしかないホソバシャクナゲやウラジロギボウシとともに、愛知県でもここにしかない植物があります。その代表が、今回紹介するミヤマトベラ(マメ科)です。樹木とはいうものの、高さは20~30㎝ほどしかなく、7月に白い小さな花を数十個咲かせます。この小さな花をよく見ると、マメの花にそっくりで、本種がマメ科だということが分かります。
5月20日に、とよた森林学校の講座で鳳来寺山を訪問したときには、仁王門から少し登った大杉周辺の林床の所々で、黒っぽい色をした実を見ることができました。また、カイナンサラサドウダンなどの花も見られました。
名古屋からは、新東名高速道路を通って新城ICから40分ほどで着きます。4月下旬から9月下旬まで、いつも花いっぱいですので、ぜひお出掛けください。
※由緒ある有名なお寺

きたおかあきひこ
北岡明彦さん
昭和29年2月2日に名古屋市熱田区で生まれたときから昆虫少年。高校時代から植物青年に変身したのち成長が止まり、今も自然大好き人間のまま。森林の素晴らしさをPRする活動にまい進。瀬戸市在住。