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雑木林の愛嬌鳥
コゲラを捜そう
冬の雑木林は、コナラ・アベマキ・ヤマザクラなどの落葉樹の葉が全部落ちて、とっても明るくなります。時々、そんな木々のこずえを「チーチー」「ジュルジュル」と鳴きながら移動する小鳥たちに出会えます。この群れには、数種類の野鳥がいるので、じっくり観察してみましょう。
冬の雑木林のこずえ近くを、鳴きながら移動していく小鳥の群れを、「カラ混群」と呼びます。それは、シジュウカラやヤマガラといった、カラ類の小鳥たちが多く含まれているからです。他にも、超かわいい野鳥のエナガが中心の群れもよく見掛けます。そうしたカラ混群をよく観察すると、頭の上から「ギー、ギー」という独特な鳴き声をする小鳥が、木や枝にしがみついて、「コンコンコン」と小さな音をたてながら、餌を取る姿を見つけることがあります。これが、コゲラです。日本で最小のキツツキで、スズメやシジュウカラとほぼ同じ大きさです。鋭い爪で木の枝にしがみつきながら、尖ったくちばしで木の皮を剝ぎ、中にいる昆虫の幼虫などを食べます。全体の色はほとんど白と黒で、背中の白黒縞模様が目立ちます。よく観察すると、雄の成鳥にのみ、後頭部の両側に、わずかに赤色の羽を数枚見つけられますが、ほとんど目立ちません。
冬の落葉広葉樹林は、ロシアや中国、北日本から越冬に訪れる野鳥たちの宝庫です。カラ混群以外でも、地表でカサカサ音が聞こえたり、つぶやきのような小さな声が聞かれます。時には、上空も見上げてください。タカ類が円を描いて飛んでいたり、ビューッと高速で飛んでいくのを目にすることがあります。五感を使って、じっくり楽しみましょう!

きたおかあきひこ
北岡明彦さん
昭和29年2月2日に名古屋市熱田区で生まれたときから昆虫少年。高校時代から植物青年に変身したのち成長が止まり、今も自然大好き人間のまま。森林の素晴らしさをPRする活動にまい進。瀬戸市在住。