- トップページ>
- みて・きいて・さわって 自然とあそぼ♪>
- 野生の山桜 カスミザクラを見つけよう

野生の山桜
カスミザクラを見つけよう
4月に入ると、雑木林は春らんまん!ちょっと郊外の野山を歩くと、数種類の野生のサクラに出会えます。
いかにも桜の花らしいヤマザクラとカスミザクラ、穂になった小さな桜の花を咲かせるウワミズザクラが、よく見られます。
ぜひ探してみてください。
早春に、郊外の雑木林を歩いていると、若緑色のコナラやアベマキの若葉と一緒に、薄桃色の花びらをびっしり咲かせる桜を見掛けます。それが、野生のサクラ「ヤマザクラ」です。花自体はほとんど白色ですが、同時に出る若葉の葉裏が赤紫色をしているため、花全体が薄桃色に見えるのです。
一週間ほどして、ヤマザクラが散り始め、木々の若葉が鮮やかな緑になったころ、今度は、ほぼ白色の桜が咲きます。これが野生のサクラ「カスミザクラ」です。花自体も、ほぼ白色で、若葉の葉裏も白緑色のため、全体がボヤーっと白っぽく見えるのです。違いは、花の色や時期の違いだけでなく、花柄や萼に短毛が密生することがカスミザクラの特徴です。また、成熟した葉の裏が、光沢のある緑色(ヤマザクラは光沢のない白緑色)なのも区別点です。両種とも、ほぼ同じ場所に生えていますので、一度じっくり観察してください。
2種の山桜が散った後、白い小さな花が穂状に咲く「ウワミズザクラ」もよく見られます。その他、ちょっと奥山に入ると、葉が出る前に花が咲く「エドヒガン(薄墨の桜は本種)」や、ウワミズザクラによく似ている「イヌザクラ」も咲きます。全部探して桜博士になりましょう!

きたおかあきひこ
北岡明彦さん
昭和29年2月2日に名古屋市熱田区で生まれたときから昆虫少年。高校時代から植物青年に変身したのち成長が止まり、今も自然大好き人間のまま。森林の素晴らしさをPRする活動にまい進。瀬戸市在住。